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-CASE4-

成年後見人問題相談事例


相談者J様
私の父は、現在のところ、横浜で飲食店を営みながら、いくつかの賃貸マンション持っています。
しかしながら、一昨年に母が他界してから、最近では商売にも出られず、物忘れや感情の起伏が激しくなってきています。
しかも困った事に、実家は飲食店と兼用の自宅となっており、上の階に住んでいる妹夫婦が、最近では「父とお店の面倒は、私達が看ているから、ここは貰ってもいいかな?」と、妹婿と一緒になって言い出しはじめました。
もともとは妹夫婦は、私がサラリーマンなので、何年か前に転勤をしていた時に、いわゆる「出来ちゃった婚」だったので、父が住む場所と無職中の婿を心配して、以前、私と姉が住んでいた空き部屋を使って住み始めました。
今では、子供も生まれて3人家族で暮らしてはいるのですが、母も生前は、その婿さんとも折り合いが上手くいかず、姉の嫁ぎ先と、私の自宅にたびたび愚痴をこぼしに泊まりに来ておりました。
父も先年、「孫は可愛いが、娘も婿も、気遣いやお金にルーズで困る」と言っていました。
私も、度重なる話なので、去年の年末に意見を言いに実家に行ったのですが、妹夫婦は、私の意見を聞くどころか、どこ吹く風で、今年の正月明けにワンボックスの高級車と家電を、父の貯金から現金を引き出して購入をしてしまいました。
先月、姉が母の月命日で実家に行った際に、父から話を聞いて、その父の預金通帳から一千万円近いお金が引き出されているのを見ました。さらに、それ以前にも何回か引きだされているのが分かり、妹夫婦を問い詰めたところ、「父と一緒に暮らしているのだからから、そんな事は構わないだろ」と、とうとう開き直ってしまいまして、姉も怒り心頭で、私に妹夫婦への文句の電話を入れてきました。
私としても、たとえ百歩譲って、妹夫婦が父の面倒を看ていたとしても、家族・・・私たち兄弟に断りもなく、父の貯金のお金に勝手に手を付けるのはおかしいと思います。
いくら、たとえ父に惚けが始まったとしてもです。
このような話ですが、何か方法と言うか対策は有るのでしょうか?

講師
Jさん、お話の途中で申し訳有りませんが、ちょっと質問をさせて貰いますが、失礼ながら、お父様は惚けとおっしゃっておられましたが、具体的にお医者さんから痴呆症または、精神に何らかしらの診断が下されたのでしょうか?
 

談者J様
それなら、今年の夏に病院に姉と行った時に、担当のお医者さんから「お父様は痴呆症」だと言われたと話しておりました。それが何か問題がありますか?

講師
それならば、大いにあります。現段階では一概には言えませんが、Jさんのお父様は自己判断が出来ないものと見なされ、その場合は「成年後見人」をつける必要が有ると思われます。
この場合、御親族方が申請と手続きを行うのが通例ですが、今のお父様の状況をお考えすると「家庭裁判所に成年後見人の申立て」をして、お父様の財産及び預貯金を守る必要が有ると判断されます。
これは、お父様のお持ちの財産が保全され、また、介護や福祉サービスを適切に受ける事が出来る法制度です。
もしも、お医者さんから認知症等の診断をお受けになられたら、遺言書の作成はおろか、不動産の売却、預金等の処分が、妹様御夫婦には勝手に行えないことなります。
Jさんにとっても、お姉様にとっても、妹御夫婦とのお父様に関わる金銭問題が控えてられるでしょうから、この手続きを早急にされる事をお勧め致します。

相談者J様
そうなると、「成年後見人」と言うのは、どなたがなられるのですか?
それから、私が手続きをするとして、どのようにすればよろしいのでしょうか?

講師
まずは、一般的には、「相続人としての対象外の方か・・・御親族の方」、または、裁判所から選ばれた弁護士とかが就かれる事になっています。
また、申立てにつきましても、お父様の戸籍等を含めた必要な書類が多く、一般的には多くの方が弁護士等にご依頼される方がほとんどです。

相談者J様
そうですか・・・よく分かりました。
その場合は、こちらでは申立ての弁護士先生を御紹介してもらえるのでしょうか?

講師
その時は、御連絡をさえ頂ければ、当法人の講師の弁護士がお手伝いをさせて頂きます。

相談者J様
それでは、早速、姉と相談をして、こちらにお電話をさせて頂きます。
今日は有難うございました。

相談後記
現在、Jさんとそのお姉様は、お父様の将来のことを中心に考えて、当法人の弁護士に依頼した後に、成年後見人申立ての準備に入られておられます。

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